この絵本は、隣の国、韓国の子守唄の絵本です。子守唄ひとつひとつに
丁寧に描き込まれた絵がそえられていて、全体をとおして見ると、新しく
誕生した子どもの成長過程と、その子どもを中心とした家族のいとなみが
四季のうつりかわりとともに描かれ、ひとつの物語になっています。
新しく生まれてきた子どもは、その土地、その自然、その民族、
その文化の継承者であり次世代であります。
ここでは、隣の国、韓国の民族文化にもとづいた自然観や宇宙観を、
子育てする家族の姿を追うことでかいまみることができます。
そして、どの民族、どの文化にも共通する、
あたらしい命の誕生と成長の喜び、生命力の源について感じさせてくれます。
大竹聖美